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好きなアニメtop2

まず、おすすめと好きなアニメは違う。もちろんここにリストアップするそれはおすすめしてもいいのだが、人には好みというものがあって、それに合わせたおすすめをするべきである。 それとは違って、もちろん重なるところはあるのだが、「好きな」というのは自分だけで完全に決定されるのだから書きやすい。 世間のそれに流されることも、時代の潮流に乗ることもせず、ただ自分に刺さったそれを羅列するだけでいいのだから。

1. 義妹生活

親の再婚をきっかけに誕生日が2週間しかたがわないのに兄妹となった浅村悠太と綾瀬沙季が、二人の心の距離をゆっくりと、着実に縮める物語。

ラブロマンスが好きだ。もうすぐ21になると、もうラブコメなんてものは卒業しろだとかいわれることもあるし、言われてきた。 別にラブコメは卒業すべきだとは思っていないし、今までみてきた60作品はほぼ全て、いや、全てラブコメだと言って差し支えない。 ただこれははっきり言おう、義妹生活はラブコメではなくてロマンスだと。 その違いというとなかなか表現がしづらいのだが、やはりその名前にもある通りコメディ要素の有無だろう。 その点この作品にはコメディ要素がほとんどない、間違いなくロマンスである。

「ゆっくりと、着実に」とは(自分で書いたのだが)よく言ったもので、いわゆるラブコメの王道であるハプニングなどがまるで起こらない。 押し倒すこともなければはじめから風呂場で出会うこともない、あるのはほんとうにたんなる日常だけである。

この静けさがどこまでも現実的で、他のラブコメにはないおとなしさが非常に魅力的な作品だ。 各話に挟まる二人の日記は恐ろしいほどに冷徹で、巧みな心理描写も相まって非常に没入的な視聴体験を得られるだろう。 アニメ終盤に進むにつれてその冷酷な感情というべきかも怪しいそれが、12話を通して鮮やかな色を放ち始めるのには目を見張るものがある。

もし今2億円があったのならこの義妹生活の二期を持ち込んでしまうレベルにはこの作品が好きだ、このアニメを見終わってからすぐに原作も全巻読んだし、そのさらにもとにあるyoutubeの動画も全本視聴したレベルである。 前置きで言ってはみたもののこの作品はけっきょくおすすめしたくなる作品の一つにリストアップされるだろう。 現在も多くの配信サイトで配信できるため、ぜひとも見ていただきたい、そしてはまっていただきたい。

2. 妹さえいればいい。

「妹」を異常なまでに愛するラノベ作家羽島伊月と、彼を支える作家、編集者などのちょっと変わった仕事人が紡ぐ群像劇。

義妹生活とは打って変わって、こちらはラブコメといえよう。 「妹」であればなんでもいいとさえ思っている伊月の作品には人間の妹はもちろん亜人、サメ、エイリアン、ひいては「妹」という字でさえもヒロインとして登場する、申し訳ないがさすがにコメディと言わざるを得ない。

「天才は考えていることから違う」と言われることがある。天才というのはたとえばオイラーだとかラマヌジャンだとか、あるいは文学でいうのならシェイクスピアや三島由紀夫もそういわれることがあるかもしれない。 ことラノベ作家においてはこれが斬新な設定だとか余りある文章力、予想できない展開構成などが指標になるだろう。 伊月もまたその才能があるともてはやされている人だが、上を見上げればいくらでもいて、だからどうにも自分には納得がいっていない。 才能とはなにかを考えながら仕事に向き合い続ける彼らは輝かしいが、それは外面だけなのかもしれない。

コミカルに進みながらも彼らのポリシーはその中でもにじみ出て、見ていて心に残るシーンが多くあった一作。 ストーリーではなく人間性にフォーカスがあてられているのが群像劇らしい。 伊月には間違いなく著者の感情、たとえばそう、前作「僕は友達が少ない」で集まった、集まってしまった名声と重圧に対する本音がのっているだろう。 これがこの作品をコミカルでありながらより重く、より真面目に仕上げるスパイスになっている。
しかし皮肉なことに、私もそう評価するように、きれいに応えてしまっているではないか。 これはまさしく著者 平坂読 先生、あるいは伊月の天才性を表してしまったのである。

この作品はアニメよりも先、私が小学生のときに出会ってからというものずっと追っていた作品である。 義妹生活が現れるまではこの作が不動の一位になっていたが、両者印象的であることには間違いない、ほとんどタイである。 悲しいことにこの作品を含め原作がガガガ文庫のものはアニメの配信期間がおよそ一年と極めて短い。 たまに再配信が為されるもののほとんどの場合半年の期限付きで、現在も配信はレンタルのみになっている。 このためこの作品を視聴するなら一話200円ほどか、あるいは私のように4万円で円盤をどうにかして入手する必要がありこれが大きな障壁となっているように思う。